家族が亡くなったときにはその人の財産を相続人が相続することになります。このなかでも不動産相続の手続きはいろいろと手間がかかりますので、できれば専門家に相談をしておきたいところです。亡くなった人の財産のなかでも現金や預貯金は相続人同士で均等に分け合うことが比較的容易であり、銀行の窓口などでも相続手続きについて懇切丁寧な説明をしてもらうことができます。しかし不動産相続となるとそうもいかず、相続人同士で分け合うにしても分筆や持分の登記などが必要となることがありますし、共有のままでは管理も処分もしにくくなります。
そこで相続人全員で遺産分割協議を開き、この協議のなかで特定の相続人に不動産を引き継いでもらうことを決めるのがふつうです。遺産分割協議によって不動産相続をする場合であっても、やはり実際に取得した人が法務局に申請して相続登記をすることで名義を変更する必要がありますし、その前段の遺産分割協議で決まった内容は署名にとりまとめて協議の参加者それぞれが署名捺印をするなど、手続きも複雑です。こうしたことがらは登記の専門家である司法書士に相談をするのが有効であり、法的な知識と経験にもとづいて適切なアドバイスをしてもらうことができます。司法書士への相談は通常は有料ですが、一部には無料で対応してくれるケースもあります。
さらに司法書士は他人からの依頼を受けて、その人のために登記申請書などの書類作成を代行することも可能です。